転がり軸受の種類選定と負荷容量解析

1. 転がり軸受の種類を選択する主な要素
ベアリング荷重: ベアリング荷重は、ベアリングのタイプを選択する際の最も重要な考慮事項の 1 つです。荷重のサイズ、方向、性質はベアリングの寿命と性能に直接影響します。ボールベアリングは通常、軽荷重、中荷重、比較的安定した荷重に適していますが、ローラーベアリングは接触面積が大きく耐荷重能力が高いため、重荷重や大きな衝撃荷重に適しています。軸受の選定にあたっては、実際の使用条件における負荷条件に応じて、軸受の耐荷重、耐摩耗性、安定性などを総合的に考慮し、最適な軸受の種類を選択する必要があります。
速度: 速度もベアリングの種類を選択する際に考慮する必要がある要素の 1 つです。速度が高速になると、ベアリングはより大きな遠心力と摩擦に耐える必要があるため、摩擦と摩耗を減らすために、内径が同じで外径が小さいベアリングを選択する必要があります。さらに、高速ベアリングでは、ベアリングの安定性と信頼性を確保するために、自動調心性能や潤滑方法も考慮する必要があります。
精度と剛性: ベアリングの精度と剛性は、ベアリングの性能と耐用年数に重要な影響を与えます。高精度ベアリングは、動作中の低摩擦、低振動、低騒音を備えており、機械装置の精度と安定性を向上させることができます。剛性の高いベアリングは、より大きな変形や衝撃に耐えることができ、機械装置の耐荷重能力と安全性が向上します。軸受を選定する際には、機械装置の要求精度や剛性に応じて、適切な軸受の種類や精度等級を選択する必要があります。
軸方向の動きと設置スペース：軸受を選択するときは、軸方向の動きと設置スペースの要素を考慮する必要があります。アキシアル方向の移動・変位が必要な場合には、内輪・外輪につばのない円筒ころ軸受を選定できます。取り付け部分のラジアル寸法またはアキシャル寸法が制限されている場合、ベアリングをスムーズに取り付けて正常に動作させるためには、対応するサイズのベアリングを選択する必要があります。

2. 耐荷重解析
定格動荷重と定格静荷重:転がり軸受の耐荷重とは、特定の条件下で正常に動作できる軸受の期待寿命と最大静荷重を指します。定格動荷重と定格静荷重は軸受の耐荷重を評価するための重要な指標です。定格動荷重とは、特定の速度および荷重条件下で正常に動作できるベアリングの期待寿命を指します。定格静荷重とは、ベアリングが静止状態で耐えることができる最大荷重を指します。軸受の選定にあたっては、実際の使用条件における負荷条件に応じて、十分な耐荷重能力を持った軸受を選定する必要があります。
疲労限界: 繰り返し荷重下で正常に動作できる転がり軸受の期待寿命。疲労寿命とも呼ばれます。疲労限界は軸受の疲労性能を評価するための重要な指標です。軸受にかかる繰返し荷重が疲労限界を超えると、軸受は疲労損傷を受け、機械装置の故障につながります。したがって、軸受を選定する際には、軸受の疲労限界や実際の使用条件における繰り返し荷重条件を総合的に考慮し、十分な疲労寿命を確保する必要があります。
ベアリングの種類とサイズ: 転がりベアリングの種類が異なれば、耐荷重能力も異なります。たとえば、アンギュラ玉軸受のアキシアル荷重負担能力は公称接触角の増加とともに増加しますが、円すいころ軸受はその特殊な構造によりラジアル荷重およびアキシアル荷重負担能力が大きくなります。さらに、ベアリングのサイズも耐荷重能力に直接影響します。通常、直径が大きいベアリングはより大きな荷重に耐えることができますが、機械装置の重量とコストも増加します。したがって、軸受を選定する際には、実際の使用条件における負荷条件や機械装置の要求に応じて、適切な軸受の種類やサイズを選択する必要があります。
ベアリングの精度とクリアランス: ベアリングの精度とクリアランスも、耐荷重能力に一定の影響を与えます。高精度ベアリングは、動作中の低摩擦、低振動、低騒音を備えており、機械装置の精度と安定性を向上させることができます。適切なクリアランスにより、動作中のベアリングの柔軟性と信頼性が確保されます。軸受を選択する際には、機械装置の精度や安定性の要求に応じて、適切な軸受の精度等級とすきまの範囲を選択する必要があります。同時に、ベアリングの精度とクリアランスが設計要件を満たしていることを確認するために、ベアリングの取り付けと試運転のプロセスにも注意を払う必要があります。

密封形針状ころ軸受

後壁外輪を持つ支持ころ軸受であり、ころが軌道面上を直接転がり、大きな荷重に耐えることができます。ころの外輪の外面は円筒状です。両端はシールされており、外輪、針状ころ保持器アセンブリ、およびシールリングが完全なユニットを形成します。長期間の潤滑を確保し、製品の寿命を延ばし、作業効率を向上させるために、両側に合成ゴムシールが選択されています。